社中:大土地神楽保存会
(島根県出雲市大社町 国指定重要無形民俗文化財)
~社中の紹介~
この大土地神楽の起源は、宝暦4年大土地神楽は、寛政十年の「祷家順番長」寛政5年の「神楽道具控帳」等の記録によると、大土地荒神社の氏子により神楽が舞われており、三百年以上途絶えることなく受け継がれています。その舞い振りや奏楽は、毎年10月24・25日の荒神社例祭で、昔ながらの形で受け継がれていたが、時代の流れにより現在では、10月24・25日に一番近い金・土曜日に行われており、石見神楽は勿論のこと、出雲地方でも他に例を見ない素朴な特徴があり、能舞の要素が多分に含まれた舞いも残っています。さらに衣装も腰に「まくら」を背負った上に着けるといった、独特な容姿となっています。舞は各所で強く地を踏みしめる所作、あるいは、左手と左足、右手と右足、を同時に前に出して前進するという一見素朴な所作など、力強い振りが見られます。出雲神話を主題とした神楽舞です。全体の構成は、七座と神能からなる出雲神楽で、七座は神おろし・塩清め・悪切り・幣の舞・芝の舞・田草の舞・扇の舞からなります。神能は大土地神楽十二座とも伝えられ、山の神・五行・八千矛・国譲り・田村・茅の輪・岩戸・大恵比須・前素尊・後素尊・切目とそのほか数種の舞からなっています。
現在では、「大土地神楽方」により、氏子後援のもとに伝承維持されている。
昭和60年4月「島根県無形民俗文化財」に、平成17年3月には国の「重要無形民俗文化財」に指定されています。現在の活動としては、大土地荒神社例祭はもとより、出雲大社例祭への奉納神楽、県内外での公演もしています。近年では平成4年にアメリカ・ポートランドやエリンズバーグ、平成5年には、フランスの「パリ日本文化祭」やイギリス・ロンドンでの公演といった好機に恵まれ、国外でも神楽を披露することができました。また、「稲佐の浜夕刻篝火舞」等、他の神楽団体と企画したイベントも開催しています。
~演目紹介~