ご奉賛のお願い

　出雲大社の御祭神・大国主大神様は、日本が豊葦原瑞穂国と称えられるような豊かな国をお造りになられ、農耕をはじめ様々な暮らしの業をお導きになられた神様であります。そして、その国土を天照大御神様に国譲りをされ、目に見えない世界（幽事・神事）を主宰される神様となられました。また、神事を司られる大神様は、年毎（旧暦１０月・神在月）に出雲の地に集われる八百萬神々と議せられ、私どもが幸せになるための様々なご縁を結んで下さっています。それ故に、全国の方々は大神様を「縁結び」の神様と敬仰なさっているのです。
　その大神様への篤い祈りとともに、古代出雲文化の象徴たる壮大な出雲大社御本殿と、そこに脈打つ伝統的文化的価値観は、悠久の時を越えて世々に受け継がれてきました。そして、数限りない先人たちは幾度となく繰り返されてきた御造営・御修造にその全てを注ぎ込み、祈りの蘇りと感謝の心を顕わしてきたのです。
　その想いを受け継ぐべく、平成２５年に「平成の大遷宮」本殿遷座祭をお仕えすることを目標とし、平成１８年に出雲大社御遷宮奉賛会を発会いたしました。そして、全国の多くの皆様方のお力添え・お心添えの御蔭をもちまして、平成３１年３月末をもって、めでたくすべての事業を完遂いたしました。また、この先人達から受け継いだ篤い祈りを、さらに将来の御遷宮へと繋げていくために、御遷宮奉賛会は永続的に事業を行う組織へと改組することといたしました。
　大国主大神様を拝するご崇敬の皆様とのより深いご縁結びを図り、更なる御神徳の宣揚に努めるとともに、出雲大社の次代の御遷宮に向けた奉賛事業を行い、日本の伝統的精神文化の継承発展に努めてまいります。
今後とも一層のお心添えを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。