御遷宮の記録

素屋根の建設工事

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出雲大社では、素屋根(御本殿を囲む巨大な覆い)の建設工事が始まり「平成の大遷宮」への御修造に向けた大きな槌音が境内に清々しく響き渡りました。平成21年2月上旬には基礎工事がなされ、同月中旬より2台の大型クレーン車が据え置きされて御本殿の素屋根建設が始まりました。

御本殿南北の外壁鉄骨の組み立てに始まった工事は、御本殿後方にて組み立てられる東西の外壁と屋根の鉄骨を前方へスライドさせる工法で作業が進められ、6回のスライド作業を経て6月下旬には素屋根工事が完成します。参拝に訪れた方々からは「いよいよですね」という声も聞かれるなど、目に見えて御本殿御修造の様子が窺える境内に一層の期待が高まり始めました。

昭和の御遷宮では、素屋根は全て丸太を組んで作り、大きなロクロを数人で回し、素屋根へと延びる長いスロープを使用して千木と勝男木を御本殿の屋根へと上げるという大変な作業でした。

この度の御修造では出雲大社の歴史上、初となる鉄骨の素屋根で御本殿が覆われます。鉄骨の素屋根は、これまで以上に作業の安全性と効率性を備え、天井に設置されるクレーンによって様々な御用材が運搬されるなど、国宝御本殿の大切な御修造を支えていきます。
これより大屋根の古い檜皮の撤去作業が行われ、いよいよ本格的な御本殿御修造が行われます。

基本情報

日 程 平成21年2月1日