祭典・神事

~天皇陛下よりの御幣物を奉る~出 雲 大 社 大 祭 礼

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5月13日の例祭前夜祭に始まりました本年の大祭礼。翌14日には天皇陛下の大御使である勅使様をお迎えしての例祭が賑々しく斎行され、大勢の参拝者で賑わう境内は古式ゆかしい雅やかなお祭りの風景に彩られました。

現在の例祭に相当する大祭は、古く「三月会(さんがつえ)」と称され、旧暦の3月1日より3日までの3日間、執り行われていました。この三月会は「山陰無双之節会、國中第一之神事ナリ」と称えられるほど盛大で厳かな祭事であり、それ故に例祭は出雲大社で最も重儀な祭典としてお仕えされます。

 

 

5月14日  的 射 祭 ・ 例  祭

午前9時、拝殿では「的射祭(まといさい)」が斎行され、松の参道にて邪物を祓う矢が神職によって放たれ、例祭に先立ち境内が祓い清められました。

そして午前10時、数多い出雲大社の祭典の中でも1年に1度、この例祭にしか着さない正服(せいふく)に身を包んだ國造以下神職たちが御本殿へと参進。約400名の参列者のもと、盛大裡に例祭が斎行されました。厳かな警蹕(けいひつ)の声によって御本殿の御扉が開かれると、海・川・山・野の様々な神饌(しんせん=お供え物)が神職たちによって次々と御神前に進められ、國造による祝詞奏上にて御皇室の弥栄と国民の繁栄が祈念されました。その後 、天皇陛下よりの御幣物が納められた唐櫃と共に、勅使様が随員を従えてご参進。御本殿にて勅使様により御幣物が伝達されると、御扉の奥、大国主大神様の大御前にお供えされ、勅使様により御祭文(ごさいもん)が奏上されました。

例祭後には、簸ノ川神話伝説保存会の皆様による田植舞が奉納され、参道では勇壮な流鏑馬神事が行なわれるなど、賑やかな例祭は大勢の参拝者で賑わいました。

  

  

  

  

 

15日  二 之 祭 ・ 神輿渡御祭  

翌15日は、午前9時より二之祭が、そして正午より神輿渡御祭が斎行されました。神輿渡御祭では地元大社町の氏子たちが神輿を繰り出し、愛らしい稚児行列も加わり、笛や太鼓が奏でる軽快なお囃子が鳴り響く中、神輿が賑やかに町内を練り歩きました。

  

  

16日  三 之 祭 ・ 出雲屋敷感謝大祭

16日には三之祭・出雲屋敷感謝大祭が斎行されました。この出雲屋敷感謝大祭は、「所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)」・「大地主大神(おおとこぬしのおおかみ)」と称えられ、この国土を国づくりされた大国主大神様の御神徳を慕い、古くより信仰のある「出雲屋敷地鎮祭」にてお祭りをされた方々の参列のもとに斎行されました。出雲屋敷地鎮祭とは住宅等の建築に際して土地や屋敷を清め、様々な邪物を祓い清めて家族の末永い幸せを祈念するお祭りです。

今年の祭典には全国各地より参列。八足門内に出雲屋敷によって大国主大神様の御守護を戴いた神恩感謝の祈りが捧げられました。祭典後には神前にお供えされ清められた「お清めの御砂」が参列者へと授与され、年々の蘇りの御力を戴きました。

 

 

また、同日には木村利太夫一行による伊勢太神楽の奉納も行なわれました 。

 

その他、大祭礼奉祝行事

 

15日・16日には表千家・裏千家・三斎流・不昧流不昧会による大茶会が華やかに開催されました。今年も盛大に行なわれ、2日間で約1,200人が入席し、和服姿の大勢の人々が境内を行き交いました。

 

 

  

 

期間中、神楽殿前では出雲大社教神代神楽本部による神楽の奉納が行われ、神話の舞台として語り継がれた〝神々のふるさと〟を彷彿とさせる出雲神楽が、参拝者たちを神々の世界へといざないました。

 

また島根県内の小中学校図画展、大社町内の小中学校・幼稚園大文字展をはじめ、奉納俳句展、華道展などの各種展示会、また相撲・野球・柔道・剣道のスポーツ大会も開催されました。

爽やかな晴天に恵まれた大祭礼は全国津々浦々からの大勢の参拝者で溢れかえり、一年に一度の大御祭が厳粛、且つ盛大にお仕えされました。

  

基本情報

日 程 令和5年5月14日~16日