演目:五行(ごぎょう)

演目:五行(ごぎょう)

この世は陰と陽が混ざり合い、木、火、土、金、水の「五行」の作用により成り立っています。 最初に、春夏秋冬を司られる東南西北の守護神によって、天下泰平の舞を始めようとしたところ、司る季節を持たない中央の神の出現により、激しい争いとなります。しかし、やがて登場する思金神(おもいがねのかみ)の仲裁により、それぞれの司るべき場所を与えられます。
東方を守る木祖(きのみおや)、句々廼智命(くくぬちのみこと)は春を司り、青き色をもって治めなさい。南方を守る火祖(ひのみおや)、軻遇突智命(かぐつちのみこと)は夏を司り、赤き色をもって治めなさい。西方を守る金祖(かねのみおや)、金山彦命(かなやまひこのみこと)は秋を司り、白き色をもって治めなさい。北方を守る水祖(みずのみおや)、罔象女命(みずははのめのみこと)は冬を司り、黒き色をもって治めなさい。中央を守る土祖(つちのみおや)、埴安姫命(はにやすひめのみこと)は、土用を司り、黄なる色をもって治めなさい。
こうしてめでたくこの世に存在する働きが治まるということになりました。青春・朱夏・白秋・玄冬等の言葉はここからきています。